77.四耳壷
広ヶ野から出土した壷で、肩に四か所ひもを通す耳が貼り付けになっている。口縁部全体がこわれていて、その部分のもとの形はわからないが、比較的広い口を持つ、やや外にひらいて少し立った口縁であったと思われる。かなりの厚手のつくりで、どっしりとした重量感があり、焼成課程での少々の歪みが見られる。やや背の高い壷であるが、器形はすっきりし、高台には糸切りのあとがはっきりと残る。全体に青灰色の自然釉がかかり、粗い胎土の粒子が釉から白くのぞいて、器面のアクセントになっている。須恵器風ではあるが、鎌倉時代に地方で焼かれた珠洲系の陶器である。
種別 | 有形文化財 |
---|---|
部門 | 工芸品 |
名称 | 四耳壷 |
所在地 | 下タ町 |
指定年 | 昭和62年3月26日 |
サイズ | ― |
所有者 管理責任者 |
個人所有 |