102.伝安東実季筆「和漢朗詠集」
料紙は、懐紙大(たて33cm よこ41cm)で、秋の風景が刷られていて、次の漢文と和歌が書かれている。
- 物色自堪傷客意 宜将愁字作秋心 野(小野 篁) (秋の寂しげな風物は、何を見ても故郷を離れたさすらいの人の心を感傷的にさせるのに十分である。だから、「愁」という字は、「秋」の「心」という形に組み立てていることはもっともなことだ。)
- うつらなく(鶉鳴く)いはれ(磐余)の野へ(野辺)の秋萩を おもふ人とも見つるけふ哉 (うずらが鳴く古びた里の磐余野に咲く秋萩の花を、私の愛しい人の姿かと思って、今日はつくづくと眺めたことであった。)
種別 | 有形文化財 |
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部門 | 書跡 |
名称 | 伝安東実季筆「和漢朗詠集」 |
所在地 | 上町 |
指定年 | 平成6年3月29日 |
サイズ | ― |
所有者 管理責任者 |
個人所有 |