78.五城目焼「飴釉すず」
このような瓶状の壷をこの地方では「すず」と呼んでいる。ここに紹介するすずは、やや高めの高台の上にほとんど球状に見える胴部が乗っている。短めの頸の口縁部から胴部に至る直線が、胴部の曲線をより強調し、口縁部の少し外に開いた形もすっきりしている。釉薬は、口縁部から胴部の上半分あたりまでかかっていて、飴釉の色と胴部下半分の黒褐色の肌との対照もなかなか深みがある。また胴部の肩に「仙山瓶」とヘラでひっかいた銘は入っているが、これは生乾きのうちに製作者が書いたものだろう。その意味を考えるのも面白いし、こうした銘のあるすずは珍しい。
種別 | 有形文化財 |
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部門 | 工芸品 |
名称 | 五城目焼「飴釉すず」 |
所在地 | 富津内 |
指定年 | 昭和63年3月11日 |
サイズ | 高さ20.0×胴部径11.5×底部径6.5×口縁部径3.6cm |
所有者 管理責任者 |
個人所有 |