104.五城目焼「甕」

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日常台所などで使用していた容器であろう。ろくろを使いながら、たたいて成形していることが特に内部の肌全体に残っている。日用雑器らしい器形の歪みや、胴上部の筋文様とその間に無造作にヘラでつけた連続した弧線の文様など、素朴なあじわいである。口縁部は外側に程よくそっていて、立ち上がりは大きくない。そこに太めの麻紐を二重にまわして結び、残りを垂らしてある。胴部のふくらみに対して、口縁部の大きさは、甕としては標準的であるが、その部分に掛け流しした鉄釉は少量で、薄くかかり、あまり垂れていない。同型の五城目焼の甕は、江戸中期とされているが、この甕は瀬戸座の早い時期のもので、伝世のものはほとんど見られないだけに貴重なものである。

種別 有形文化財
部門 工芸品
名称 五城目焼「甕」
所在地 上樋口
指定年 平成7年3月28日
サイズ 高さ24×胴部幅22×開口部径15×底部径12.5cm
所有者
管理責任者
五城目町