108.小野小町老衰像
小野小町像とされる絵や彫刻は現存しないが、このような像が小町の老衰像と信じられるほど、当時から、小町の存在は庶民に浸透していたと思われる。菅江真澄の『雪の山越え』の中に、「秋田ノ郡大河ノ駅ノ東、大河ノ天神ノ社の傍り(中略)地蔵あり其菴に小野小町乃泥像の老為形…・・」という一文がある。ここでいう「地蔵」は地蔵堂(現在の十王堂)のことで、真澄はこの菴に寄ったときにこの像について書いている。この地蔵堂の庵主が買ったものだと推測される。文の下には、この像を正面と背面から写生した図も添えられ、「髙二寸四五分」と高さも書かれている。像は、木製の箱に収納されており保存状態は良い。
種別 | 有形文化財 |
---|---|
部門 | 民俗文化財 |
名称 | 小野小町老衰像 |
所在地 | 大川 |
指定年 | 平成9年3月26日 |
サイズ | 高さ6.5×幅6.5×奥行5.0cm |
所有者 管理責任者 |
大川町内会 |