112.鰐口
神社の拝殿・寺院の仏殿などの入口軒下に下げられている銅製の円形神具で、その下方が横長に開口し扁平にしたような形をしている。側面の耳によって下げられ、参拝者は緒の下の端を持って振り、撞座に当てて鳴らす。この鰐口は、表に九曜(9つの天体を神格化したもの)の撞座があり、上部に右横書きで「奉寄進」と刻んである。裏には円周に沿うように右側に「宝暦十一歳羽州秋田郡富田村」、左側に「辛巳四月八日肝煎原田藤左衛門、併郷人願主同太八」と二行に刻んであり、その形や深さなど技術の高さがうかがえる。緒は麻織・藍染めと思われるが、近年の神社の具とされた時からの付属品として、これも大変貴重である。
種別 | 有形文化財 |
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部門 | 工芸品 |
名称 | 鰐口 |
所在地 | 富津内 |
指定年 | 平成11年3月29日 |
サイズ | 径24×厚さ9cm |
所有者 管理責任者 |
伊豆神社 |